Hayuki’s diary

人との関わりにくさ、生きにくさや闇を抱え、ACODの自覚があります。猫好き札幌人「はゆき」と申します。

ネコバカ日記

2002年1月11日。
外は吹雪。

ニャーニャーニャーニャーくっついてくっついて、もうどうしようもなくて仕事にならなくて。
それで応急処置的に家族が一旦連れて帰ってきた猫でした。
子猫ではなかったけれど、成猫にもなりきれていないくらい。


家に入り、私を見て、すすけ汚れた小柄な体をめいっぱい毛立たせて、怯えた瞳で、シャーッと威嚇してきたのが、彼女との最初の出逢いでした。
忘れられないシーンのひとつです。

一度猫を短くして亡くしているので、もう飼わないつもりで。
猫好きのお隣さんにお声かけするつもりでしたが、シャーと言ったのは一度きりずうっとそばを離れずついてくる彼女に、もうどうしようもない程に、情が入り込んでしまいました。

吹雪の、雪の日にやってきた「ゆき」ちゃんです。


(今手元にある一番昔の写真がこれしかなかった…)

あれから17年。
17年か。
それはそれはいろんな事が起こりました。
17年もあればそれはいろんな事は起こるだろうけれど、それ以上でした。
突然の居候や引越しまでさせてごめんね。
でも幸せだよね。

子猫が可愛いのは当然だけど、
おじいちゃんおばあちゃん猫って、ものすごく可愛くて大切で愛しくてたまらないったらないんです。
関わる時間の全てが、貴重で、恵みです。

こんなに長く猫と過ごした事はないので、猫も白髪になっていく事も知らなかったです。
ここ、こんなに白くなかったのに。



目の上にあるヒゲ(上毛)の生え際も白くなって、しろまろみたいになった。

またこれもかわいいです。


踏み台を作ったり、食事の台を高くしたり。

巻き爪や目ヤニなどケアする部位も増え、手間はかかるようになりました。
毛布などかけられるのは嫌いだったのに、今では自分から潜り込むようにもなりました。
なので今は毛布かけも気にする季節。


でも何だろうこの気持ちは…年頃成猫ピチピチまっしぐらの時より、より愛しくてたまらにゃいのです。



普通に仕事して結婚して子供がいて収入があって満足に食べられて趣味まであって。
普通になんて得てないよ苦労しているよと反論されても、でも結果出来てるんだし、苦労を堂々と宣言できるなんて恵まれているとさえ思う今の私の荒んだ現状で、「猫との生活」が出来ているのは、胸を張って幸せだと言える生活ですし、とにかく、…救われています。

生活の節々に猫が居る。
「飼って」いるのではなく、共に「生活」している。
彼女にも生活のルーティンがあるし、季節や天気でリズムも変わる。

私がご飯を食べていれば彼女はそこの椅子で毛づくろいをしているし、 私が風呂から上がれば彼女はご飯を食べている。
窓辺で一緒にぽかぽかする。
ブラッシングする。噛まれる。ちょっとけんかする。

でもまた一緒にぽかぽかする。
それぞれを過ごし共に過ごす。
この距離感と空気。
猫との生活は夢のようで、最高です。

たぶんもう猫は飼えません。
猫好きさんと結婚だとかいう、宝くじ高額当選以上の人生大逆転でも起こさない限り無理そうです。
先々独りだし、自分が生きていけるかさえ厳しいです。

失った時が恐ろしいです。
でも確実に来ているんだよな。
いくら元気そうに見えても、いつどんな風にさよならするかは、人間も生き物も解らない。
今は毎日毎日が、ゆきちゃん今日も生きていてくれてありがとうという愛おしさと、お願いまだここに居てという願いです。


おめでとうよりも、ありがとう。

こっそり独りよがり日記、もしも最後まで読んで下さった方が居たら すみません、どうもありがとうございました。


P.S.
最近1本、ちぢれヒゲが伸びてきて かわいいです。