Hayuki’s diary

人との関わりにくさ、生きにくさや闇を抱え、ACODの自覚があります。猫好き札幌人「はゆき」と申します。

止まった時計が動いた日

 

2013年

 

この後

互いにも、色々な事が起こってしまい。

 

それからぴったり10年振りでした。

C&Aとソロ合わせて25回目くらい?

 

私事ですが、氏を変えて、今の住まいに越してからも初めてでした。

 

会場は札幌芸術文化劇場  hitaru(ヒタル)。

2018年にできた、「さっぽろ創世スクエア」という大きなビルの中に 会館が入っています。

HTB放送局の新社屋となり、ビルのくぼみにonちゃんが挟まっているのも特徴です。

HTBさんといえば「水曜どうでしょう」。

大泉さんが「俺が建てた」と言ってやまなかったこのビルです。

 

北一条西一丁目。

さっぽろテレビ塔札幌市時計台の狭間にある、札幌のどまんなか。

個人的に「ライブ会場」とは、

ホールもアリーナもどっしりとした佇まいと

程よい敷地が設けられているイメージが強いため

ビル林の中に、しかもビルの4階〜9階に会場が潜んでいるという環境に

どうしても窮屈感を覚えました。

乗せてもらったはいいが、駐車場も満車で焦りました。

北菓楼さんそばの地下にある、北一条地下駐車場に停めました。

「余れば買うよー、無ければ売るよー」

とうろつくお兄さん達がちょっと怖かったあの頃。

カメラや録音機材の厳しいチェックがあったあの頃。

時代の動きが身に染みます。

ツアートラックも地下駐車場だとしたら、寂しい。

写真で残せる数少ない想い出アイテムですもの。

(出待ちも困る(オイ))

過去のブログに残っていた写真もツアトラ…なにしてるんだこれ。

なので今回の会場は、人が通りまくるポスターの前で皆さん写真を撮るしかなくて。

でもなんとか撮れました。嬉しい。

フォトスポット欲しいけれど、混雑も大変ですしね。

 

 

ホール内は評判通り、本当に美しく綺麗。

バレエやオペラを見るような印象の劇場。

私に与えられた席は、1階席の真ん中より少し後ろでした。

動揺すごくてくしゃくしゃでごめん

(ここからは文章が多めです…)

 

顔も見えて、全然豆つぶじゃなくて。

うわあ…うっわあ。ASKAさんだ。そこに居る居る…という感じで。

でも、欲まみれの私はいつだって

よりもっと前の席が良くて

ああもっと前がよかった…前が…いいなあ前…と

もどかしいわがままを剥がせないまま

手拍子で手がしびれて痒くなってくる、この懐かしい感覚を味わっていました。

■■■

10年振りのASKAさんは

時が止まってる?変わってない?いや進化してる!?

と戸惑うばかりでした。

 

心に轟く   沁みる

凄まじい声量と伸びと彩りと

 

知らない曲でも聞いていられる。ずっとその歌声を聞いていたくなる。

すごい   すごかった。

 

ライブは見る方もやはり緊張しているし、

同時に自分は昔と違って冷静な目で見てもいる。

周りの座席の人たちの存在もとても気になってしまうので

ほとんど泣くことはなく。

 

でもASKAさんの最初のひと吠えを聞いた時は すぐ立ち上がれませんでした。

両手で口を押さえて うずくまってしまった。

 

それに、予想していなかった曲でじんわり涙が出てきたり。

当時聞いていた時の自分が蘇ってきたり。

 

中学生の私、高校生の私、20代からの私が、

時に一緒に見ている気持ちになって。

それらを経て今、ここに座れている自分の不思議も感じながら。

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『はじまりはいつも雨』は今までライブで何度も聞いているし、

そこまで思い入れはなかったのですが

客席の雰囲気も相まって、今までにないくらい、じーんと染み入りました。

なんて良い曲なのだろうと(今!更!)。

 

お隣の席のクールなお姉さま達も

「いい曲だよね。優しい気持ちになるよねぇ…」

としみじみ言っていました。

 

客席の雰囲気もとても良かった気がする。

いつもだけれど、いつもに増して。

なんだべ すごくよかった。

札幌、久し振りだったのもあったのかな。

みんな、待っていたんだな。

 

前の席の仕事帰り風スーツくんもノリッノリで。

身長もあるから時々見えなくて、あちこち頭を傾けながら見ましたが(笑)

それもまた楽しくてニヤニヤしました。

 

何度もライブで聞いてきた 大好きな『太陽と埃の中で』。

突き上げる拳の波の向こうに 彩りの光に照らされ歌う彼を見るこの光景…

「ああ これだ」「この景色だ」と顔をしかめて涙に耐えました。

 

『モーニングムーン』は初めて生で聞けました。

アレンジも当時のままで、感激ったらなかったです。

客席の盛り上がりもすごかった!

 

一緒に付き合ってもらった方がこう言ってくれました。

「ヒット曲や有名な名曲があるって強いね。

   他の曲知らなくても、その曲聞けただけで楽しかった良かったって思えるもの」

無理言って付き合ってもらってしまった萎縮感と申し訳なさが、少しだけ…救われました。

ありがとうモーニングムーン。

朝焼けのベランダで戸惑わずに済んだよ。

■■■

ASKAさんの曲には、

繋がりや縁を感じさせるものが印象的です。

それも大好きで、惹かれるところです。

 

ライブの後の余韻も濃く。

ああ…あすか…と口をついて出る。

ASKAに会いたい」と言う(会ったばかり)。

待ち受けをASKAさんにする。

歌った曲がループする。口ずさむ。

 

…全然変わっていないじゃんか(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

 

そして3日後に本格的な筋肉痛が出る(おっそ)。

 

ライブ中は緊張と集中と必死。

ライブ直後は興奮と唖然と放心。

その後にじんわりと噛み締めて、吸収されて。

自分の一部になって行くのだと思います。

 

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ライブ中 一時だけ、我に帰る時間がありました。

終盤『今がいちばんいい』という元気な曲があって 盛り上がる曲なのですが、

共感ができなくて。

今の自分がいちばんいいと思えなくて。

 

「今の自分に万歳」できなかった。

「自分は違う」という後ろめたさがあった。

その時のステージは尚更遠く

誰よりも一番遠くで見ている感覚になってしまいました。

 

そう思えないのなら これを機に頑張るぞ!と思う勇気も逃げてばかりで。

頑張れていない自分を責めてしまいます。

 

あまり遠くを見すぎて、比べすぎて、

それらを出来ないからと自分を痛め責めることばかりですが

すぐそこにある 小さなこと。ひとつでも。

「ありがとう」をひとつ増やすだけでも。

言葉ひとつ。態度ひとつ。

大切にしていくところから、またやり直ししようかなと思えました。

 

あまりにも小さくて、紙一枚の薄さかも知れないけれど、

いつかどこかに  繋がるかも知れないから。

あんなにすごいライブを見てこんな程度の歩みしか据えられないのも 恥ずかしいけれど…。

 

ライブの後は

景色がいつもより彩り良く見えたり

呼吸がしやすくなったり

人に少し寛容になれたり

(機嫌が良くなるってことかね)

これも30年間変わらないです。

 

失ったと思ったし

もう二度と無いと思っていたけれど

行けると思わなかった。

 

今でも「ニュース速報」というテロップに息を呑みます。

ネットニュースにも不安になります。

 

生きて。

心身がどうか健やかで

あわよくば この先もこんなふうに歌い続けてくれて

あわあわよくば  また  また…ライブに行けたら。

 

その時は  あわあわあわです(どういうこと)。

 

会場に入る直前と直後に目に入ったのは、hitaruロビー窓から見える さっぽろテレビ塔でした。

子供の頃から当たり前にあったテレビ塔

「いってらっしゃい」「楽しかったかい」

そんなふうに言ってくれているようで。

今回hitaruでの10年振りASKAさんを機に

ちょっぴり想い入れができてしまいました。

 

あなたがずっとずっと大好きな存在はありますか?

 

どうかどうかその「大好き」を   大切になさってくださいね。

 

「未来(あした)のことが分かるのも便利だけど

    こんな気持ちでいられる今を素敵に思おう」

CHAGE and ASKA 『鏡が映したふたりでも』ー

 

独りよがりのお恥ずかし日記

最後まで読んでくださって、どうもありがとうございました。